多気筒エンジンを搭載したオートバイは、高性能かつ複雑な構造を持っています。エンジンが故障すると、メンテナンスが困難になることがよくあります。整備効果を高めるためには、整備担当者が多気筒エンジン二輪車の構造、原理、内部関係をよく理解し、特に以下の点に注意して修理してください。

1、分解前の故障調査と試運転

どんなバイクでも故障するものであり、故障すると前兆や外的症状が現れます。修理する前に、車両の警告サイン、外部性能、および故障の原因となる可能性のある関連要因について注意深く質問しますが、所有者は、以前に車両にどのような故障が発生したか、その解決方法などの紹介を無視します。過失があると、メンテナンス作業に無用なトラブルが発生する可能性があります。問題が解決したら、整備担当者は実際に車両をテストし、触って、聞いて、見て、嗅いで、車両の故障現象や故障特性を繰り返し体験する必要があります。

2、主な故障要因を把握し、分解する部品を決定する

オートバイの故障は複雑かつ多様で、特に多気筒エンジンのオートバイでは顕著です。多くの場合、同じ障害につながる要因が多数あり、すべての要因が相互に影響し合います。障害を正確に診断して完全に除去することは困難です。この欠陥のため、保守担当者は急いで車両を解体すべきではありません。まず、個人的な試運転の経験と車の所有者の紹介に従って、この種の故障を引き起こす可能性のあるすべての関連要因を要約し、因果関係図を描きます。関係図で関連要因を分析し、主な原因要因を把握し、故障箇所を特定し、分解点検が必要な部品を決定します。

3、車両の解体記録を作成する

「最初に外側、次に内側、最初に簡単、次に難しい」の原則に従って、車両を順番に分解します。構造に慣れていないバイクの場合は、調整ワッシャーなどの小さな部品も含め、分解手順に沿って部品の組み付け位置を記録してください。複雑な組立関係を有する部品については、組立概略図を作成する必要があります。

4、同名部品の色分け

多気筒エンジンの高温部には同じ名前の部品が多数あります。これらの同じ名前の部品は、構造、形状、サイズが同じに見えますが、オートバイを長期間使用すると、同じ名前の部品の摩耗や変形が一致しません。同じシリンダーの 2 つの排気バルブの摩耗は同じではありません。２つの排気バルブを入れ替えて組み付けると、排気バルブと排気バルブシートとの間を確実にシールすることが困難となる。したがって、同名の部品は極力交換しないでください。同一シリンダの同名部品はカラーマークで塗装し、異なるシリンダから取り外した同名部品は別個に配置する。

5、バルブタイミングをマーキングする

多気筒エンジンのバルブ システムは、エンジンの最も複雑かつ重要なシステムの 1 つです。エンジンごとにバルブタイミングの刻印方法が異なる場合が多く、バルブタイミングと点火時期は相互に調整され統一されています。調整が間違っているとエンジンが正常に作動しません。慣れない車種の場合、バルブ機構を分解する前に、バルブタイミングや点火時期マークの意味や校正方法を調べる必要があります。マークが正しくない場合や曖昧な場合は、自分でマークを付けてから分解してください。

6、積載要件

トラブルシューティング後、車両は、分解記録、カラーマーク、ガスタイミングに従って逆の順序で積み込まれます。組み立て中は、エンジン冷却水路、油路、空気通路、シール面の気密性を確認し、スケール、オイルスケール、カーボン堆積物を清掃し、冷却水路と油圧ブレーキパイプライン内の空気を排出してください。